筆記試験が終わってからのことを振り返ります。
この試験、発表までとにかく長い(3ヶ月)。何もしていないと気がおかしくなりそうだったので、行政書士試験を受けることにしました。試験まで約4ヶ月。効率よく勉強を進めるために、伊藤塾のスピードマスター講座を受講。捨てるところはバッサリ捨てる、という思い切りの良い講座でした笑。あとは行政法の過去問回しでなんとかなります。
そして、アマプラに加入して映画とドラマを観まくりました。
発表まではとにかく記述式問題の配点が気になっていました。令和5年度記述式は不登法で2問も別解が存在するという史上稀にみるカオス状態。択一で合格に必要な上乗せ点は取れていたので、記述式が基準点を越えているかどうかにかかっていました。
伊藤塾の受講生だったため、伊藤塾の解答例に安堵しつつも、他の大手予備校の解答例の方が多数派だったので、ずっと気を揉みました。記述式の採点を分析をされている松本先生のyoutubeを何度見たことか。LECの再現答案診断サービスも利用して希望は持ちつつも、本試験より採点が甘いというコメントを見て余計不安になったり・・。最後まで安心することなどできず、常に最悪の事態を想定していました。
合格して思ったこと
筆記試験合格発表は一人パソコンに向かって法務局のHPにアクセスする地味なスタイル。なかなか繋がらず、番号一覧が表示されたのは16:10くらいだった気がします。
とにかくほっとしました。あの地獄のような試験をもう受けなくていいんだ、と。
と同時に、早く実務経験を積んでせっかくの資格を生かさなければ、という新たな目標ができました。
その後、伊藤塾の合格報告会と合格祝賀会に参加しました。ネットの中だけだった講師の先生方に直接お礼を伝え、同期の合格者と喜びを分かち合い、リアルな世界に触れた瞬間でした。早速同期のグループLINEができ、横のつながりを持てたのは大きなメリットでした。
ちなみに、記述式の採点は、不登法は思っていたより甘め、商登法が思っていたより厳しめ、トータルで予想範囲内、といったところです。物議を醸した不登法はどちらの解も点をもらえたようです。
アラフィフの就活
筆記試験合格も束の間、口述試験、研修、と続くので意外とのんびりしている時間はありません。
なので、早々に就活を開始。実に27年振りに就活用のスーツを買い、スタジオで写真を撮ってもらい、履歴書を書き、求人を探す。重視したのは、無理なく通勤できること。予備校で大手事務所の合同説明会やエージェントのセミナーも何度か開催されていましたが、都内に通勤するイメージが持てず、参加しませんでした。偶々、家から2駅のところにある事務所に募集があり、年明けからの勤務が決まりました。一年目は研修や認定考査対策に時間を取られるので、時間の融通がきくのも決め手でした。
未経験な上に年齢もあり、苦戦を覚悟していましたが、運よく最初の事務所で採用していただきました。同世代の同期も多いのですが、皆さんさほど苦労せず希望の事務所に就職されているようです。年齢がデメリットにならないのは、やはり資格の強さなのだと思います。
研修から認定考査まで
試験合格者が受けるべき新人研修は3つあります。令和5年度のスケジュールは次のとおりでした。
① ブロック研修:12/18〜1/14(関東の場合)
② 中央研修:1/5〜1/22
③ 特別研修:5/22〜6/30
① ブロック研修
90分×23コマのweb講座+最後の土日で集合研修がありました。web講座はいつでも視聴可能なので、土日にまとめて見るもよし、隙間時間に見るもよし。実務に役立つ講義内容で、すぐに実践で使えそうな資料が多く用意されていました。土日の集合研修は、少人数のグループに分かれ、1日目が倫理・モラル、2日目が決済立会いの練習でした。このとき一緒になった方とは偶然共通点も多く、今でも情報交換しています。
② 中央研修
60分〜90分×29コマのオールweb講座。時間も完全に自由なので苦にはなりませんが、最後に確認問題をクリアできないと次に進めない、という思わぬ関門があります笑。破産や債務整理といったマニアックな分野もあれば、来たる特別研修を意識した民訴関連の分野もありました。
③ 特別研修
簡裁訴訟代理等関係業務を行うにあたって必要な能力を習得することを目的とする別名”鬼の100時間研修”。認定司法書士になるためには必須となります。先の2つの研修に比べて段違いにハードです。
- 遅刻、欠席が許されない
- 集合形式が多い
- 課題をまとめて期限内に提出
- 予習が必要
web講義12時間に加え、期間内のすべての土日と、裁判傍聴のための平日2日は集合形式です。すでに勤務を開始されている方が多かったのですが、研修を優先してくれる事務所がほとんどのようで、欠席される方はいなかったです。ただし、出勤日以外はすべて研修、休みが1日もない状態が約1ヶ月続くわけで、体力的に辛かったです。
双方向型のzoom形式の授業も多く、講師の先生からの鋭いツッコミに、緊張感MAXでした。簡裁での訴訟代理人としての実践力を養うべく、実際の訴訟を想定しての訴状、答弁書の作成という重い課題も与えられます。認定考査の解答の仕方とは微妙にずれていましたが、主張立証の核となる“要件事実”を嫌というほど叩き込まれました。
でも、そんなキツい研修を乗り越えた頃には、苦労を共にした同期たちとの一体感が生まれます。この絆はこれからも大切にしていきたいものです。
④ 認定考査
特別研修から約2ヶ月後の9/8、いよいよラストの認定考査。
対策として、伊藤塾の講座を受講し、参考書として有名な「認定司法書士への道」シリーズ3冊を購入。あとは、特別研修の必読図書「簡裁訴訟代理等関係業務の手引」があれば十分です。と言いつつ、勤務しながらの勉強はやはり時間が足りない。繰り返し解いて対策はしたつもりでしたが、微妙な結果となってしまいました。(現時点で合格発表はまだです。落ちていたら笑ってください。)
ブログ開設
認定考査が終わると同時に、やるべきことは“ドメインの取得&ブログの開設”である、との情報を目にしました。いずれHPを持ちたいとは考えていたのですが、何から始めればよいのかわからない。HP集客のノウハウ本を読み、ネットで情報を集めた結果、word pressの無料テンプレートを使用したブログを始めることにしました。前職の不動産会社でword pressを使用しており、ブログを書くことにも多少馴染みがあったのはラッキーでした。費用もサーバー契約料として年間約10,000円のみです。
少しずつになるかもしれないけれど、実務で得た知識、経験の蓄積をしていくこと。まずは自分自身のために。と同時に、50代に突入したひとりの人間としての生き方も、リアルにお届けしていきたいと思っています。